暦を楽しむ　ドイツのクリスマス

日本でも人気のクリスマスマーケット🎄発祥の地はドイツと言われています。

ドイツのクリスマスはどのようなものなのでしょうか。
今回は、ドイツのクリスマスをご紹介します。

クリスマス準備が始まる

10月の最終日曜日に、ドイツでは時計の針を1時間戻して夏時間から冬時間に切り替えます。

日の入りもどんどん早くなり、人々は長い冬の到来を感じます。

この頃から、クリスマスを意識し始めます。

ドイツでは、12月25日のクリスマスまでの4週間を「アドヴェント（待降節）」と呼びます。

ドイツ人にとって、これは一年の中で最も大切な季節です。この時期、街はロマンチックな雰囲気に包まれます。

アドヴェントの時期は、ドイツ各地でクリスマスマーケットが始まります。

大都市だけでも2500以上のマーケットがあり、地方も合わせるとその規模は世界最大とも言われています。

アドヴェンツ・クランツ

アドヴェントの期間に入る前に家庭で用意されるのが「アドヴェンツ・クランツ」です。
これはもみの木などの常緑樹で作ったリースに4本のろうそくを立てたものです。
お花屋さんやクリスマスマーケットで出来上がったものを買うこともできますが、多くの家庭ではお母さんが手作りし、食卓のテーブルに飾ります。

クリスマスからさかのぼって4つ前の日曜日を「第一アドヴェント」と呼び、朝食の際に最初の1本目のろうそくに火を灯します。
次の日曜日には2本目、その次の日曜日は3本目のろうそくに…と日曜日ごとに火を灯すろうそくが増えていき、クリスマスの訪れを待ちます。

4本のろうそく全てに火が灯される「第四アドヴェント」を迎えると、クリスマスはもうすぐそこです。

アドヴェンツ・カレンダー

子供たちにとってもクリスマスは特別なものです。
その楽しみのひとつが「アドヴェンツ・カレンダー」です。
これは12月1日～12月24日までの日付で区分けされたカレンダーで、起源は19世紀前半にさかのぼります。
毎朝、その日の日付の入った窓や袋を一つずつ開けて、中から出てくる小さな贈り物を楽しみます。
中身はお菓子やクリスマスのオーナメント、おもちゃ、香水などで、大人にも人気です。
「クリスマスまであと何日…」と毎日クリスマスまでの日数を数え、それが日々の楽しみとなります。

クリスマス・イヴ（12月24日）

ドイツでは家庭にクリスマスツリーを飾るのはクリスマスイヴの12月24日で、1月6日の三王来朝の日まで飾れられます。

多くの家庭では、もみの木など本物の針葉樹を買ってきて24日まで家の外に置いておきます。
居間に置かれたツリーは天井に届きそうなほど大きいものもあり、飾り付けにも時間がかかりますが、その作業は楽しいものです。

ツリーの飾り付けが出来上がると、プレゼントを木の下に置いていきます。
親から子供へだけでなく、家族一人一人がそれぞれ用意し、自分たちでラッピングして必ずカードを添えるという、心のこもったものです。

夕食が終わった後は、みんなが待ちに待ったプレゼント交換の時間がやってきます。

クリスマス（12月25日、26日）

12月25日と26日はクリスマスのため祝日となります。
ドイツでは、クリスマスは通りに人影も少なく、静かな祝日となります。
クリスマスの料理として代表的なものは鴨や七面鳥、アヒルなどの肉料理が有名ですが、地域や家庭によって風習が異なります。
ゆっくりと食事を楽しみ、家族との時間を過ごします。
近くに住む親戚を訪ねたり、お墓参りをしたりして、静かに過ごすのがドイツのクリスマスです。