今治タオルブランド「今治謹製」が織り成すストーリー
編集者になる夢を諦めたくなくて、新卒で入った一般企業に勤めながら、「出版スクール」で2年間、学んだ畑中美香さん。
編集者としてのキャリアをスタートしてからは、女性実用誌やファッション誌の編集部員として経験を積み重ねることに。
現在はフリーランスのエディター&ライターとして、さまざまな雑誌やウェブコンテンツ、単行本の製作に携わり、執筆活動など多忙な日々を送っています。
――編集者にとって幅広いフィールドに興味を持つことは大切ですが、専門的な知識や人脈はさらなる強みになります。当初はファッション・エディターを志望していた畑中さんですが、自然な流れに導かれ、いつしかビューティーが得意分野に。――
ファッション業界と比べると、美容業界は長年活躍されている素敵な大人が大勢いらっしゃる世界。女性として職業人として、素晴らしい先輩方のお話を聞けるのはこの仕事の醍醐味です。美容は年代別で求められる内容ががらりと変わるので、こちらも情報収集や勉強に忙しくしています。でも、知識を磨けば、先輩方とさらに深い話ができる。“積み重ねること”の大切さを日々感じています。
編集の仕事は、スタッフと何度も打ち合わせ、ひとつの作品をみんなで編み上げていくもの。それは雑誌の1頁の連載でも、一冊の書籍でも同じです。著名なヘアメイクアップアーティストの企画を長年担当し、書籍編集にも関わりましたが、スキンケアやメイクのテクニック以外にも、ハッとさせられることがとても多かった。例えば、飲み水や食生活についての探究心やこだわりなど、内側から輝く美しさって、きっとそういうことの結晶なんだと思います。
“美容好き”って、どうしても首から上だけに意識が集中しがちなんです。でも、これらの出会いや経験が少しずつ自分にしみ込んで、そんな思い込みを変えてくれました。もともとファッションが大好きなので、メイクだけでなく、引きで見たトータルのバランスや美しさはいつも考えています。また、表側より内側にある美しく生きる方法というか、芯のようなもの。そのセンターさえ持っていれば、多少ぶれてもきちんと自分に帰れることができると思っています。自分もそこを探している途中なので、仕事として取り組んでいても興味が尽きないですね。
――美のプロフェッショナル達からは、仕事に対する姿勢や他人への接し方、言葉遣い、もちろん、美容に関するメソッド、さまざまな刺激を受けたと畑中さん。そのなかでも心に残っている、素敵な大人たちの美しさの理由を教えてもらいました。――
著者との打ち合わせでは、事務所やご自宅にうかがう機会も多いんです。水廻りにあるシンプルなリネン類がどれも良質なものであったり、道具がいつも美しく整理されていたり、手入れの行き届いたグリーンが空間を和ませていたり。暮らしぶりの一片からも、“その方が素敵”な理由がにじみ出ていました。
また、肌がきれいな人は、総じて素肌に触れるものにこだわりが強いですね。メイクブラシやスポンジ、コットンやティッシュには一家言(いっかげん)ありますし、タオルも同じ。美意識の高い人は、必ずお気に入りのタオルブランドがあって、色や柄も生活空間の演出の一部として厳選されているので、とても参考になります。
そういえば、編集者やジャーナリスト、ヘアメイクといったプレス関係者に向けての新製品発表会では、ここ数年、ギフトに“今治タオル”をいただく機会が増えました。美容関係者にとって「良質なタオル=今治タオル」はもはやコモンセンスになっているよう。私も今治タオルが増えてうれしいし、愛用しています。
――常に新しい情報に触れる刺激的な日々は楽しいけれど、そろそろ自分なりの美容メソッドやヘルスメソッドを確立したいと畑中さんは考えています。ビューティーエディターとして、実践している“きれいの習慣”は何でしょう?――
穏やかでご機嫌な人でいたいだけなんです(笑)。だから、いま大切にしていることも「食事」「睡眠」「抗ストレス」の3つ。もちろん、仕事でケミカルなことやパワフルなことを試したりもしますが、結局、これらに尽きる気がしています。また、アーユルヴェーダにも興味があるので学びを続けながら、日常生活で実践しています。
私、タオルの使用頻度がかなり高いんです。仕事柄、自宅で化粧品をたくさん試しますし、アーユルヴェーダ式オイル洗顔やオイルマッサージにはホットタオルはマスト! 大好きなクレイマスクを塗ってバスタブにつかりながら、タオルで顔やカラダをなで洗いしたり、とにかく水気を拭き取る以外にいろんなシーンで美容ツールとしてタオルを使っています。そうそう、枕カバー代わりにタオルを巻きますし、タオルケットは一年中、愛用。これらのタオルは、上質な「睡眠」のためにも欠かせない存在です。
独り暮らしを初めた頃、どうせ買うなら良いものをと今治のタオルで揃えたのがきっかけで、いま使っているのは今治謹製「紋織タオル」。使うほど柔らかく、吸水性もよく肌にやさしくなじんでくれます。毎日洗って乾燥してを繰り返していると、ほかのタオルとの違いや丈夫さがよくわかります。最近、リニューアルした「紋織タオル」も使い始めましたが、こちらはややしっかりめ。密度がぎゅっとして厚みもあり、肌に触れるとさらに安心感があって気に入っています。
今治謹製「紋織タオル」を使い始めてから、入浴後にカラダや髪をゴシゴシしなくなりました。タオルのクッション性が高く、ふわふわふわっとあてるだけで水分を吸ってくれますから。肌や髪にとって摩擦がよくないのは美容の常識ですが、良いタオルを使うと気持ちがいいだけじゃなく、肌や髪も違ってきます。
いろいろなシーンでタオルが活躍していますが、私にとってタオルは気持ちの切り替えスイッチのような存在。朝の入浴時はお目覚めモード、夜の入浴時はリラックスモード、ベッドではお休みモードと、オンとオフの切り替えに、今治謹製のタオルが果たしている役割ってとても大きいんです。タオルがイマイチだとテンションは上がらないし、せっかくリラックスしたくても逆効果になることも。だからこそ、タオルは機能性と心地よさを優先してピックアップしています。
――旅行には、必ずマイタオルをスーツケースに入れてパッキング。先日、訪問したパリにも今治謹製のタオルを持参したそうです。――
旅行が大好きで、出張も多いのですが、多少は荷物が増えてもいいので、タオルは持参します。お気に入りのタオルがあれば心地よいし、何より安心ですから。とくにアジア方面は、バスタオルを1枚入れておくと日よけや冷房よけにもなるので便利ですよ。
家庭ごとに“タオルの匂い”ってありますよね。子どもの頃から、おひさまの香りがする実家のタオルが大好きでした。車酔いがひどいときも、タオルを顔にあてて深呼吸をするとそのうち落ち着いてくるんです。だから、いまでも実用性が半分、精神安定剤代わりが半分。いちばんお気に入りのタオルを旅先にも持っていくのは、そんな理由もあるからなんです。